「都銀」「地銀」「信金・信組」とは
金融機関については大きくわけると、都市銀行、地方銀行、信用金庫・信用組合の区分で分けられるかと思います。それぞれ以下のような特徴があります。
- 都市銀行:大都市に本店があり、全国規模で展開
- 地方銀行:地方都市に本店があり、地域密着で活動。一部で大都市にも支店あり
- 信用金庫と信用組合:地域密着で活動
それぞれの特徴
以下、特徴になります。
- 都市銀行:大規模な融資にも対応、海外のビジネスにも対応、その他専門的サービスにも対応
- 地方銀行:ある程度の規模の融資にも対応、多少、専門的サービスも対応
- 信用金庫と信用組合:小口の融資に対応
金融機関の取引先
金融機関の取引先の企業規模をイメージすると以下のようになります。
信用金庫と信用組合<地方銀行<都市銀行
企業の成長と金融機関の付き合いでイメージすると以下のようになります。
当初のスタートアップはまだ企業は取引規模も小さく、信用力も低いので
①信用金庫・信用組合とお付き合いをスタート
②その後、企業の成長に伴って取引規模が大きくなり、融資に必要な額も大きくなり、地方銀行とお付き合いをスタート
③その後、さらに融資に必要な額も大きくなり、海外取引なども発生や専門的なサービスのニーズも高くなってきたため都市銀行とお付き合いをスタート
最近の動向
以上のように書きましたが、実際はスタートアップの企業が都市銀行から融資を受けたり、上場企業が信用金庫・信用組合とお付き合いをするようなケースも散見されました。
ところが、コロナによって改めて各金融機関のそもそもの立場で業務をすることが見直された印象です、特に都市銀行や地方銀行にその動きがみれらます。
具体的には都市銀行は過去に行っていた中小企業への顔出しの頻度を減らし、上場企業や海外ビジネスに注力している印象です。また地方銀行においても、小規模事業者への融資はそこまで積極的に対応しない印象です。
スタートアップの企業はどこの金融機関と付き合うか?
スタートアップの企業が金融機関とお付き合いする際に、見てくれがいいので「都市銀行」と付き合いたい話をよく聞きます。しかし、近年は都市銀行も経営資源を大規模な企業との付き合いに注力しているため、無理やりスタートアップの企業が「都市銀行」と付き合おうとしても、あまり意味がないような気もします。まずは信用金庫・信用組合とお付き合いをして、ビジネスの基盤をつくっていくのがいいかと思います。それを基盤にして会社の規模が大きくなってくれば「地方銀行」「都市銀行」とつきあっていくのが宜しいかと思います。
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