戸田市の設立専門税理士の田村です。
融資にあたっての事業計画書の作成について仕入について説明させて頂きます。
戸田市での融資:仕入れについて
まず、商品やサービスの提供を受けた時に発生するのが仕入です。
仕入については売上原価と表現される場合もあります。
仕入(売上原価)は経費においてかなりの割合を占めるため、事業計画書作成するにあたり非常に重要な要素になります。
■仕入れに関する基本事項
①仕入対象
どんな商品や原材料を仕入れるのか。製造業なら原材料、飲食業なら食材、小売業なら商品そのもの。
②仕入先
誰から仕入れるのか。国内企業か海外か、卸業者かメーカーかなど。信頼性・供給の安定性も重要。
③仕入単価
単価はいくらか、変動はあるのか。割引や大量購入のメリットはあるかなど。
④仕入数量
月間・年間など、仕入れの見込み数量。事業計画の販売予測と連動して決まる。
⑤支払条件
現金払いか掛け(後払い)か。支払いサイト(例:月末締め翌月末払い)なども記載。
⑥物流・納期
発注から納品までにかかる時間、送料や輸送手段リードタイムの管理など。
戸田市での融資:事業計画書の作成と仕入情報
事業計画書の作成にあたっては仕入れ先の情報が求められる場合がございます。
①会社名や住所
仕入れ先の会社名や住所については金融機関でもチェックする場合があります。
融資のお金の一部は仕入れ先に流れる形になりますので、ネット等で仕入れ先の情報を調べたところ
情報がデタラメだった場合は大変な事になります。
②仕入れ先からの取引金額
仕入れ先からの取引金額も重要です。取引金額は単価や取引量で計算される形になりますが、事業の規模から取引金額が適正なのかや、取引金額は融資の際のベースになります。
戸田市での融資:事業計画書作成と業績見通し
事業計画書作成にあたっては業績見通しを作成が求められる場合があります。
業績見通しについては月次ベースや年度ベースや融資先から求められる雛形によって異なります。
仕入(売上原価)を設定するにあたって参考となるのが業種別の原価率です。
例えば月次の売上を100万円と設定した場合、事業計画書の業種の原価率が40%であれば
仕入(売上原価)は40万円となります。
■原価率の目安
・飲食業:約30%~約40%
・小売業:約60%~約80%
・製造業:約40%~約70%
・サービス業:約10%~30%
・ITソフトウエア:約10%~約20%
戸田市での融資:事業計画書の作成と資金繰り表
■資金繰り表
手元資金の入出金を管理する表です。
作成目的
・資金ショートを防ぐ
・資金の過不足を早めに把握して、対策を立てる
・金融機関への報告資料としても使われることがある
■資金繰り表と業績見通しの違い
資金繰り表は入出金のタイミングで把握するのに対して、業績見通しは仕入れが発生したタイミングで把握します。
■支払サイトについて
仕入の支払サイトが求められる場合がございます。
支払サイトとは請求書の発行日や納品日から実際に代金が支払われるまでの期間をいいます。
例えば、以下のようはケースが多いです。
末締め翌月末払い:月末に締めて、翌月の末日に支払い
末締め翌々月末払い:月末に締めて、2か月後の月末に支払い
■資金繰り表と支払サイト
例:100万円の仕入が発生したが、まだ支払されていない
・業績見通しでは仕入(売上原価)として100万円が計上される。
⇒商品やサービスの提供を受けた時点で費用として認識
・資金繰り表ではまだ支払をしていないため0円で計上される。
⇒支払ベースで認識するが、実際の支払はないため支払いを認識しない。
例:仕入れは発生していないが、100万円の支払がされた。
・業績見通しでは仕入れ(売上原価)として0円が計上される。
⇒商品やサービスの提供を受けて認識するが、商品やサービスの提供を受けていないため。
・資金繰り表では支払いをしているため100万円が計上される。
⇒支払ベースで認識するが、実際の支払が発生しているため。
支払サイトの期間が長いほど、支払いを先延ばしにすることができます。請求書が送られてきた時に運転資金が少なかったとしても、実際の支払まではある程度の期間があれば、その期間に支払資金を調達を考えればよく、余裕をもって運転資金について考えられます。一方で、支払サイトが短いほど、請求書が送られてきてからすぐに支払がきます。請求書が送られてきた時に運転資金が少ないと、短い期間で支払資金を調達しなければならず、タイトな期間で運転資金の調達を考える必要があります。



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